はじめに
山に行く前、女性の脳裏に浮かぶ心配事とは・・・
「その山にトイレある?」
この記事では、丹沢主脈縦走ルートのトイレをご紹介します。
長い縦走コースもこれで安心!
※本記事内にはトイレの画像が含まれております。不快に思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、何卒ご容赦ください。
丹沢主脈とは?
丹沢の代表的な縦走コースの一つで、
焼山(やけやま)~黍殻山(きびからやま)~姫次(ひめつぎ)~蛭ヶ岳(ひるがたけ)~丹沢山(たんざわさん)~塔ノ岳(とうのだけ)を結ぶ稜線です。
今回通ったルートと山
今回のルート
大倉バス停→ 大倉尾根→ 塔ノ岳→ 丹沢山→ 蛭ヶ岳→ 姫次→ 黍殻山避難小屋→ 焼山→ 焼山登山口バス停
標準コースタイムは14時間40分、総距離約25kmです。
今回通った主な山
- 標高:1,491 m
- 特徴:首都圏からの交通の便が良く、登山者から大変人気のある山
- 尊仏山荘ホームページ
- 標高:1,567m
- 特徴:日本百名山のひとつ
- みやま山荘ホームページ
- 標高:1,673m
- 特徴:丹沢山地の最高峰であり神奈川県の最高峰でもある
- 蛭ヶ岳山荘(北丹沢山岳センター)
アクセス
大倉バス停
小田急線渋沢駅北口からバスで約15分、運賃:250円
焼山登山口
タクシーで
電話:042-782-2101
※今回利用しましたが、とても丁寧な対応をしていただきましたので、おすすめしたいです。
ちなみに今回は焼山登山口バス停から橋本駅までの料金は9,400円でした。
今回のルート上にあるトイレ
今回歩いた丹沢主脈ルート上には、数時間おきにトイレがあるので、長い縦走でも安心して歩けます。
渋沢駅北口トイレ(改札外)

タップするとトイレ画像が出ます↓


大倉バス停

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観音茶屋

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見晴茶屋

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尊仏山荘

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みやま山荘
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蛭ヶ岳山荘

黍殻山避難小屋

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焼山登山口バス停トイレ
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丹沢主脈縦走を歩いたレポート
2025年5月、丹沢主脈を歩くという計画を立てた。
同行者は筆者の他3人の予定だったが、一人が体調不良でキャンセルになり、計3人の山行となった。
当初の予定は、焼山登山口から入って蛭ヶ岳山荘に泊まり、大倉バス停へ下りる計画だったが、蛭ヶ岳山荘の予約ができず、予約できたのが丹沢山にあるみやま山荘であったため、計画の変更が必要となった。
なぜかというと、焼山登山口は公共交通機関でのアクセスが良くないので、どうしてもスタート時間が遅くなってしまう。
そして焼山登山口から、みやま山荘までの標準コースタイムは10時間。
健脚の方はいざ知らず、そうでない我々が15時までに山荘に到着するのはかなり厳しい、いや無理なのである。
というわけで、今回は当初の計画とは反対の、大倉から入り、焼山登山口に下山するという計画とした。
山友との待ち合わせは、小田急線 渋沢駅 北口 2番バスのり場。
合流し、バス停に並ぶ。
この日はゴールデンウィークの中日ということで、相当な人出を予想していたが、バスが増便されていたのでなんとか乗車できた。それでも車内は多くの人が通路に立っていて混雑した。

8:05
大倉バス停に到着。
ここはバスの本数も多く、トイレや食堂もあり、本当に便利で有難い。
8:20
トイレを済ませ、靴ひもを結びなおして、さぁ出発だ!

まずは歩き始めて10分ほどの所にある、「大倉の清水」で水を汲んだ。
大倉尾根の東側を流れる「水無川」を水源としているそうだ。
なぜ、このおいしい水が飲める川の名が「水無川」なのかはわからない。
今回のルート上に水場はない・・・あることはあるが、少し不便な所にあるので今回使う予定はない。
また、みやま山荘にも水場はないので、できるだけここで水を確保したいところだったが、
かといって欲張り過ぎても、久しぶりの大倉尾根を登れる自信もない。
今回持って上がる水の量は、2.5ℓとした。
歩き始める。
大倉尾根は、「バカ尾根」などと失礼な呼ばれ方をしているが(筆者もついそう呼んでしまうが)、
春の新緑、秋には紅葉、そして湘南の景色と、実は大変美しいのだ。
膝に悪いなどと文句を言いつつも、また来てしまうのはそのためだ。

今日も、木漏れ日が美しい中のスタートだ。
以前からやりたいと思っていた計画であり、テンションが上がりつつも、長い道のりを歩ききれるのか?との不安も大きい。

8:50
観音茶屋に着いた。

大倉尾根は標高差は約1,270m、標準コースタイムは3時間30分という、長丁場でキツイ登りだが、
坂の途中には「観音茶屋」「見晴茶屋」「堀山の家」「駒止茶屋」「花立山荘」そして登りきった塔ノ岳には「尊仏山荘」があり、休憩場所には困らない。
観音茶屋を過ぎると、登りがきつくなる。
塔ノ岳は、この段階で無理をしてはいけない(と思っている)。
まずはボチボチ、トボトボと歩いて体力温存だ。
先を急ぐ健脚さんたちはどうぞお先に。
大倉尾根は、途中の平坦な道は大いに楽しみ、キツイ階段のところでは無心になってやり過ごすのがいい。
9:15
見晴茶屋に着いた。
既に多くの人達が休憩されていたが、そのまま通り過ぎる。

10:20
堀山の家に着いた。

かなり疲れていたので、少しゆっくりと休憩した。
山友が「堀山の家の杏仁豆腐」のおいしさについて語るのを聞きながら、筆者は持参したおにぎりをほおばった。

よしっ!行くか。
ここから先も、バカ尾根は容赦なく登らせてくる。
かなりしんどいが、しばらくしてふり返ると、視界が大きく開けていた。
海だ!
思わずワァ~!と声が出る。
湘南の海と街並みが光って、とてもキレイだ。
景色に後押しされ、さらに行くと、
12:00
花立山荘に着いた。
疲れと空腹でヘトヘトだ。

山荘からは、富士山がキレイに見えた。
いつだって富士山がキレイに見えると、得をした気分になるから不思議だ。
日本人のDNAには、それがデフォルトですりこまれているのかもしれない。

花立山荘でうどんをいただき、富士山にも元気をもらったので、また登り始める。
途中、横目で富士山が付いてくるのを確認しながら歩く。
体はしんどいが、見えてくる景色が最高だ。
がんばろう。

大倉尾根は全体を通して、樹林帯すらも雰囲気が明るいので、ヘトヘトになりながらも楽しく歩ける。
ようやく、視界に塔ノ岳が入ってきた。

12:55
塔ノ岳に着いた!
人気の山だけに、広い山頂も登山客でいっぱいだ。
塔ノ岳の山名標識をバックに写真を撮るのでさえ、今日は順番待ちだ。


空いているベンチに腰をかけ、富士山を拝みながらしばしボーッとした。
疲れてボーッとすることしかできなかっただけだ。
今までは、この塔ノ岳が最終目的地であった。
しかし今回は違う。
なんと、焼山まで歩こうという計画なのだ!
疲れから、もはや自分の体力も考えずバカな計画をしたものだと、後悔の念がチラチラよぎってみたり、
いやいやここから先は、ずっと行きたいと思っていた丹沢主脈だぞ、元気を出すのだ!と自分の中でせめぎ合いだ。
丹沢に限らず、山あるあるかもしれない。
すっかり落ち着いてしまった重い腰をようやく持ち上げ、また歩き始める。
すると、なんてことだ!
塔ノ岳から先は、大倉尾根とはガラッと雰囲気が変わった。
登山道から人がほとんどいなくなるのはもちろん、
見えてくる景色が、今までとまるで違う!


のびやかに続く木道が遠くまで見え、その両脇には、今を盛りとマメサクラが咲き誇っていた。
まるで桃源郷のようであり、
なんとも気持ちのいい道で最高だ!
なぜ今までここへ来なかったのだろう。


ゆるやかに下り、そしてけっこうしんどい登りをくり返し、
やがて登りつめたところに丹沢山、そしてみやま山荘はある。
途中のベンチでひと休みをして景色を見ると・・・
あれに見えるは過ぎてきた塔ノ岳の尊仏山荘ではないか。

15:00
みやま山荘に到着。

たどり着いた丹沢山の山名標識は、何度もSNSで目にしていたものだ。
それをこうして自分の目で見ることができてうれしい。
小屋で受け付けを済ませ、食事や消灯時間の説明を受けた。
みやま山荘には個室はないようで、いわゆる雑魚寝形式だ。
男女の区別も特になく、到着の順に寝る場所が決まるようだ。
しかし今回はゴールデンウイークの最中だったので、人の少ない時期はまた違うのかもしれない。
着替えは、乾燥室の奥にちょっとしたスペースがあったので、女性はそこを使わせていただくと良いと思う。
みやま山荘は、きれいな夜景を見られると聞いていたので、それも楽しみの一つだったが、
あいにく日中の晴天がウソのように、夕方からは濃い霧が立ち込めて、数メートル先すら見えないようになってしまったので、夜景は次回におあずけだ。
さらに寝ている間に雨も降ったらしい。

本日の歩いた距離:9.6km、山行:6時間45分(うち休憩100分)
登り1,483m 下り203m だった。
17:00
食事も山荘の楽しみの一つである。
評判通り、みやま山荘のお食事はおいしかった。
山の上で温かい食事を食べられるだけで有難いことなのだ。
しかも、水場の無いなかで、これほどの品数をそろえるには、さぞかし色々な工夫をされているに違いない。



食事を終え、外の流しで軽く歯磨きを済ませると、あとはもう寝るだけだ。
小屋の消灯は20時と早いが、消灯を待たずに寝入ってしまった人も少なくない。
無理もない。
どこの登山口から入っても、丹沢山は遠いのだ。
明日もがんばれるよう、消灯までの時間はストレッチだ。
足、股関節、臀部と入念に伸ばした。
明日もがんばってくれよ自分の足。
ほぼ満室の状態であったと思うが、よく眠れたように思う。
20:00消灯。おやすみなさい。
4:30起床。
5:00朝食。
今朝も濃い霧が立ち込めて暗い朝だったが、幸い雨は上がっていた。
今日は登りこそ少ないが、歩く距離は昨日よりも長い、15kmだ。
朝食を食べて、頼んでいたお弁当を受け取った。
6:00
焼山を目指して下山開始。

まずはゆるやかなアップダウン。
ガスがかかっていなければ、さぞかし遠くまで見晴らせる道なのだと思われる。
次は晴天のときにまたチャレンジしたいと思う。
しかし、真っ白い霧の向こうに木道が続いていく様も、これもまた幻想的で美しい。
空気もひんやりしていて、気持ちがいい。

6:40
不動の峰 休憩所到着。
休憩所の中はとてもきれいに整備されていた。


不動の峰休憩所のすぐそばに、「水場」の標識があった。
近くを通った男性が、「水場までの道はかなり急で危ないですよ」と教えてくれた。
水は蛭ヶ岳山荘で買うつもりでいたので、この水場はスルーした。
真新しい木道を進んだ。
この木道工事に携わった方々には頭が下がる。本当に有難い。
7:10
今回のルートで一番の難所の(だと思っていた)鬼が岩の頭に来た。
確かに、しっかりと鎖は付けられているが高度感のある痩せ尾根だ。
危なそうだったので、使っていたストックを一度完全にザックにしまった。
丁寧に慎重に、岩と鎖をつかんで下りた。
足場や、つかまる岩もあったので、見た目よりは怖くなかった。

7:50
蛭ヶ岳山荘に着いた。
ここで忘れずにペットボトルの水500ml(500円)を購入。
同行した山友はステッカーや山バッジも買っていた。
トイレをお借りして、蛭が岳の山名標識と一緒に記念撮影をした。


さあ、また出発だ。
少しづつ霧が晴れてきて、景色が見えるようになってきた。
山々がどこまでも折り重なって続いてく景色が素晴らしい。


木道がいったん切れると、気持ちのいい広葉樹林帯になった。
新緑の美しさに何度も足が止まり、山の匂いの中で深呼吸をしながら歩いた。
途中真新しくしっかりしたベンチがいくつかあったので、腰掛けて休憩しながら行動食を食べた。
みやま山荘でしっかり朝食をとったはずなのに、もう空腹を感じていた。

11:10
道標に従い、少し急な階段を下りていくと、黍殻山避難小屋が見えてきた!

みやま山荘でこしらえてもらったお弁当はここで食べる計画だ。
開けてみると、ちらし寿司だった。おいしそう。
お腹が空いていたのでがっついて完食した。
ごちそうさまでした。
この避難小屋も、とてもキレイに清掃されている。



しっかり食べて水分補給も済んだので、再び下山開始だ。
歩いている途中、何度かヤマビルを見た。
既に活動期に入っているようだ。
もう一度足元にたっぷりと「ヒルさがりのジョニー」を噴射した。

12:15
黍殻山到着。
途中、黍殻山の「本道」と「まき道」を分ける分岐が出てきた。
コースタイムは、本道とまき道との差は5分だけだったので、今日はまき道ではなく、黍殻山のピークを踏もうということになった。

しかし、ここがすごかった。
最初から急登に次ぐ急登。
そして木の根っこが複雑に絡まりあった、すごく狭い痩せ尾根が現れた。
写真では、悔しいほど臨場感が薄いが、ここは本当に怖かった。
自分的には、蛭が岳の鬼が岩の頭よりもこちらの方が肝を冷やしたと思う。


13:00
焼山に到着。
山頂にはベンチと鉄塔があり、眺望はない


時計は既に13時を過ぎていた。
少しのんびりし過ぎたかもしれない。
今日は焼山登山口バス停に、タクシーの迎車予約をしている。
バス停から橋本駅行きのバスはあるが、
本数が少ないこと、同行者が2人いること、そして疲労困憊でバス停にたどり着くことが容易に想像できたからだ。
ここから先は一気に下っていこう、
そう思って足を急いだが、焼山から先の登山道は荒れたところが多く、滑りそうな部分も多くて慎重にならざるを得ない。
足もかなり疲れてきているので、足を滑らせた時のふんばりも効かないだろう。
さらに、この辺りは特にヤマビルが多いと聞いている。
実際、岩の上や水たまりに蠢いているのを何度も見ている。
立ち止まると奴らが寄ってくる、そう考えると、うっかり立ち止まることすらできなかった。
山と高原地図にも滑落注意の記載のある場所までやってきた。
ロープが見えた。


一見、それほど高度感は無さそうに見えたので、ストックはしまわずに挑んだら、とんでもなかった。
とにかく長いのだ、ロープ場が。
それほどの急斜面でも高度感でもないけれど、
足元の土が湿っていて滑りやすく、
一つのロープ場が終わったと思ったら、また次。
次から次とロープが続くので、かなり消耗するし神経も使う。
ここを下りに使う方は、一度ストックを収納することをおすすめしたい。
ロープ場を終えたあとは、しばらく足がガクガクして疲労感が倍増した。
もう少しで登山口、というところまで来ると、足元は石畳に変わる。
これが滑るのと、疲れた足(特に膝)を直撃する。
歩くのが大変で写真は取り損ねてしまった。
橋を渡ると、林道に出た。




山にはたった一泊しかしていないのに、久しぶりに娑婆に出たような心持ちになった。
それほど、後半は長く感じられた。
最後に向こうの山を見上げると、大きな藤の木が何本もあり、一帯はみごとに薄紫色に染まっていた。
里に下りてきた。
大きくて立派な日本家屋を見ながら車道を5分ほど歩くと、古い諏訪神社の鳥居が見え、そこが今回のゴール地点だ。


14:45
焼山登山口バス停に到着!!
本日の歩いた距離:15.2km、山行: 8時間34分(うち休憩が97分)
登り642m、下り1912m。
二日間歩いた総距離は24.9kmだった。
神社の裏手には公衆トイレがあり、順番に用を足していたらタクシーが到着した。
間に合ってよかった!
連休とあって、同志道は渋滞していたが、親切な運転手さんが、見えてくる建物や史跡の説明をしてくれたので退屈しなかった。
ようやく橋本駅に着いて解散だ。
とにもかくにも疲労困憊で膝が痛い。
しかし、長い縦走路を歩ききったという満足感と、達成感ははかりしれない。
そして、ここまで私を引っ張ってくれた山友へ、心からの感謝。
いつもありがとう。
追記:夜は膝が痛んだので、湿布をして冷やして寝ました。
その後は10時間の爆睡。
さて、次はどこの山行く?
このコースを歩くための必需品、ヤマビル除け。


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スペック:シングルマザーで会社員、成人した子ども2人。
趣味:山歩き、ジョギング、そして食べること。
現状:婚活歴も10年を超え、いつの間にか婚活から終活へシフトチェンジ。
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最近気になること:いきなり老けてきた理由。
なにかと辛酸を舐めつつも、生来の能天気を活かし七転び八起きがモットー。
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