出発日の朝から、山手線や京浜東北線などが止まるというハプニングは、この旅が珍道中になるという予兆だったのかもしれない。
2025年5月、二泊三日で、メンバー初の宿泊を伴う登山遠征だ。

旅行日程
日付 | 時間帯 | 内 容 | 備 考 |
1日目(5/23) | 午前 | 羽田→鹿児島空港(飛行機) | スカイマーク利用 |
午後 | 指宿ロイヤルホテルにチェックイン後、砂むし温泉体験 | オーシャンビューの温泉宿 | |
夜 | ホテルで夕食・温泉 | 部屋から錦江湾が見える | |
2日目(5/24) | 午前 | 大雨のため観光プランに変更 | 登山は延期 |
昼 | 知覧特攻平和会館を見学 | 何気なく入っただけだったが、大きく心を揺さぶられる | |
夜 | えびの高原ホテルに宿泊 | 天気回復に期待し就寝 | |
3日目(5/25) | 早朝 | えびの高原→登山開始 | 7:30 登山口出発 |
昼 | 韓国岳(ミヤマキリシマ観を堪能) | 濃霧・爆風で寒かった | |
午後 夕方 | 下山後 帰路途中で昼食 鹿児島空港→羽田(飛行機) | 山頂で撮影した写真あり JAL利用 |
メンバー紹介
Yさん | 関東の名だたる山を制覇しているツワモノ |
Kさん | テントと寝袋を担ぎ、一人で自由に山を歩きまわる健脚の持ち主 |
Hさん | 世界を旅するトリリンガル。山と旅のどちらもいける派 |
筆者 | いつまでたっても初心者の域から抜けられない、永遠の初心者 |
一日目
我々は羽田空港で待ち合わせをした。

あちこちで電車が止まっていたので、当然みんな大変な思いをして来たわけだが、それでも何とか全員が無事集合時間までに到着することができた。
まさか早朝から山手線も京浜東北線も止まってしまうとは思わなかった。
飛行機に乗るという、時間にシビアな時には、常に時間に余裕を持って行動することが大切だと改めて思い知らされた。

行きのフライトは、8:40発のスカイマーク。
離陸時、飛行機が初めてのKさんには、緊張の一瞬だったに違いない。
途中、雲上に顔を出す富士山を見ることができたのは良かった。

鹿児島空港からは、Hさんが手配してくれていたニコニコレンタカーにみんなで乗りこんだ。
運転はもちろん、どんな時もブレないKさんだ。
目的地へ向かう途中で腹ごしらえをしようと、地元の食堂を探したが、なかなか見つけられない。
都内でよく見かけるチェーン店ばかり目につくのだ。

仕方なく、Yさんの家の近くにもあるという「ごはんや東開食堂」に入店。
入ってみると、チェーン店とはいえ、初めて耳にするこの地方の言葉のイントネーションで、旅の空にいることを実感できた。


しばらく走ると、やがて海が見えてきた。
いつも山ばかり行っているので、たまに海を見ると興奮してしまう。
天気の都合上、今回の旅の目的である韓国岳登山は最終日になってしまったので、のんびり休憩しながら進み、途中にある小さな山、「魚見岳」に登った。
登ると言っても、魚見岳の山頂近くまでは車で行くことができるので、登った気持ちになるだけだ。
しかし登りは楽チンでも、景色がすごかった。
目の前に広がる海には「知林ヶ島」が見え、青い海と青い空が眼前にドーンと広がり、気分爽快だ。
ここに来るまでは知らなかった「知林ヶ島」だが、この景色を眺めている間に興味が出てきた。
Hさんの調べによると、知林ヶ島までは、季節や時間によっては歩いて渡ることができるそうだ。
その渡る道は「ちりりんロード」と呼ばれるらしい。
今日も渡れるのかどうか、とりあえず近くまで行ってみよう!ということになり、車で向かった。
到着してみると、残念ながら本日の「ちりりんロード」は既に水没して道は海の中に消えてしまっていた。
しかし、子どもの頃を思い出して貝殻ひろいをしたり、ゆったりと海の景色を眺めているのも楽しい。
穏やかな海の向こうには桜島だ。
高く噴煙を上げている。
実は出発日前日にも、桜島噴火のニュースを見ていたので不安だった。
しかし、モクモクと噴煙を上げる山のすそ野には、多くの家や建物が立ち並び、緊急性は感じられないどころか、のどかな雰囲気さえ感じられた。
地元の方々は、少しくらいの噴火で動じることはないのかもしれない。
心配した火山灰や煙も、滞在中は特に気になるところはなかった。

一日目の宿は、旅のプロHさんが手配してくれた「指宿ロイヤルホテル」だ。
我々はオーシャンビューの部屋2室を予約できていた。
このホテルは、ロビーからも部屋からも、目の前に海の景色が広がり、解放感があって気分がいい。
朝と晩のお食事も、品数が豊富で楽しんで食べることができた。
ホテルのスタッフさんたちも、とても気持ちのいい接客をしてくれたので、次回もぜひまた利用したいと思う。
そして指宿のお目当ては、なんといっても温泉。
指宿には有名な「砂むし温泉」があるのだ。
砂むし温泉は、メンバー全員が未体験なので、旅行前から楽しみにしていた。
今回利用したのは、いぶすきロイヤルホテルからシャトルバスで行ける「砂むし温泉砂楽」。
到着すると、タオルと浴衣のような着替えを渡してもらい、着替えて(浴衣の下は素っ裸!)砂浜に行くと、順番に係の人が埋めてくれる。
実際に砂に埋まっているのは10分ほどだったが、下からジワ~っと温まり、気持ちよく汗もかいて最高だった。

二日目
計画では、朝から韓国岳に登山する予定だったが、この日はあいにくの雨。
それで気持ちを切り替えて、この辺りの観光へ向かった。


岩崎美術館で眼福を味わい、知覧特攻平和会館で号泣したところで窓の外を見ると、外は真っ暗で滝のような雨が降っていた。
今まで見たこともないような、あまりの雨の激しさにおそれをなし、観光を切り上げて霧島へ向かった。
本当は知覧特攻平和会館の周辺には、お土産屋さんやカフェがたくさんあったようなので、もう少し観光したかったが、それどころではなかった。
豪雨により道路は所々で冠水し、道の両脇は川となり、対向車が跳ね上げる水しぶきで前も見えない状況だったが、
我々が都度発するギャァ~という声にも、Kさんのハンドルは決してブレない。
加えて助手席には、スーパーナビゲーターYさんがいたから、もう何の心配もなかった。

豪雨の山中を走り、到着したのは、二日目の宿である「えびの高原ホテル」。
韓国岳登山口のすぐ近くにあり、韓国岳登山をするには最高の立地にある。
広い大浴場と露天風呂の他に、家族風呂もいくつかあったので、登山客ばかりでなくファミリーも多いのかもしれない。
今日は夕食なしで朝食のみの予約なので、途中のスーパーで食料を買い込んでいた。
九州のしょうゆは甘口だね!さつま揚げもおいしいよ、などと盛り上がる。
豪華な夕食も良いけれど、こんな感じで地元の名産品を分け合って食べるのも楽しかった。
明朝の登山に備えて、早々に床についた。
三日目
天気予報では曇りのち晴れ、であったが、朝食(ブッフェ形式でゆっくり食べられるのでおすすめ!)を食べ終わっても、まだ小雨が降っていた。
仕方なく、部屋でしばらく待機していたら、小一時間ほどで雨が上がったようなので、ホテルをチェックアウトして出発した。
着いた日は気温が28度もあり夏のような蒸し暑さだったのに、昨日の大雨で気温はガクッと下がり、出発時の気温は10度に届くかどうかであった。
全員、長そでシャツの上にレインウェアの上下を着こんだ。

歩き始める。
空は少し明るくなってきたようだ。

歩き始めてすぐに、お目当てのミヤマキリシマがたくさん咲いているのが目に入ってきてテンションが上がる。
寒さも忘れ、写真を撮り合って盛り上がった。
どんどん登る。
途中、土台の土が流されて歩きづらい木の階段もあったが、全般的に道はよく整備されて歩きやすく、迷い込むような分岐もなかった。
清楚なお嬢様の見た目でプロレス好きという、ギャップ萌えのYさんは、山にも相当詳しい。
筆者は黙って彼女の後ろを付いていくだけだ。

韓国岳登山道休憩所に到着した。
入口のドアが壊れて外されており、そこから昨日の雨が吹き込み、室内の床は水浸しだった。
休憩所から山頂までは30分ほど。

山頂が近づくと、濃霧に加え風が強まっていき、遮るものの無い山頂は、まさに爆風であった。
せっかくたどり着いた山頂だったが、写真撮影のための数分しか滞在することができなかった。

山頂から先は、大浪の池を周回する予定だったが、諦めてピストンで帰ることにした。
爆風の中でも、登山者はひっきりなしに登ってきていたが、周回ルートに下りていく人は少なく、やはりほとんどの方はもと来た道をピストンで下りて行った。
休憩所まで下りて、中で行動食を食べて少し休憩するも、すぐに体が冷えてきたので、早々に下山した。
下りている間に。何度か「ドン」という雷のような低く大きな音が聞こえたので、ま新燃岳が噴火したのかと肝を冷やしたが、結局それが何の音だったのか、わからないままであった。

登山口辺りまで下りてきて、先ほど登った山頂付近を見上げると、なんと少しづつ晴れてきているではないか!
下山したらガスが晴れるという、登山あるあるか!
今回の旅の目的である「登山」はこんな感じで計画よりも大幅に縮小してしまったが、とりあえずこれで無事終了した。
ミヤマキリシマをたっぷり見ることができたので、初の遠征は大成功と言える。
楽しかった!!

安定感のあるドライビング・テクとクールな見た目(時折キレのあるジョークをくり出す)Kさん、
見た目清楚なお嬢様だが、その実しっかり者で頼れるYさん、
世界を旅し、冴えた頭脳と天然さを併せ持つ危うさが魅力のHさん。
今回も、本当に本当にありがとう。
ヘラヘラと付いていくだけの筆者でしたが、また一緒に登山旅ができると良いね。
さて、次はどこの山行く?
以下の記事で、この登山遠征の概要をまとめています。
今回行った観光場所やホテル、レンタカーなどの情報とリンクも載せていますので、どうぞご参照ください。

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