山に行く前、女性の脳裏に浮かぶ心配事とは・・・
「その山にトイレある?」
女性にとってアウトドアでお尻を出すことは、勇気がいりますよね。
この記事では、そんな女性のために、棒ノ折山のトイレ写真付きのレポートです。
棒ノ折山(棒ノ嶺)について
- 住所:東京都西多摩郡 奥多摩町と埼玉県飯能市の境にある
- 標高:969m
- 今回のコース:さわらびの湯バス停~白谷沢登山口~さわらびの湯バス停周回
- 標準コースタイム:5時間30分(休憩含まず)
- 特徴:埼玉県側の白谷沢の渓谷に沿った道を歩ける。ゴルジュと呼ばれる切り立った岩壁の間を抜けたり、鎖場や岩をよじ登ったりするので、ちょっとしたアドベンチャー感を味わえます。
- おススメの季節:山頂にある桜が咲くころ。
棒ノ折山のトイレについて
棒ノ折山の山中にトイレはありません。
このコースを歩く場合、さわらびの湯バス停にある公衆トイレを使います。
バス停のトイレの写真は、以下の「歩いた感想」のところでご紹介しています。
棒ノ折山のアクセス
- 首都圏中央自動車道・狭山日高I.Cから県道70号経由で約35分
- 首都圏中央自動車道・青梅I.Cから県道221号経由で約40分
- カーナビの目的地を「さわらびの湯」に設定すると分かりやすいです
- 西武池袋線 飯能方面行き 481円(約55分)~1081円(特急約42分)
- 飯能駅 北口から路線バスで約45分、690円
下山後の楽しみ
このコースのうれしいところは、下山したら温泉に直行できること!
さわらびの湯

ゆったり外の景色を見ながら入れる内湯、露天風呂、スチームサウナがあり、疲れた体に最高のごほうびです。
食事処はありませんが、湯上り後はラウンジや畳敷きの広い休憩室も完備。
特産品のお土産コーナーもあります。
棒の折山 初心者コースを歩いた感想
池袋駅から6時ちょうど発の西武池袋線に乗り、約55分。
7時24分、飯能駅に到着した。

駅で友人たちと合流し、「ノーラ名栗・さわらびの湯」行きのバス停へ向かう。
目指すバス停は、北口3番のりばだ。

到着時すでに10人ほどが並んでいて、我々もその後に続く。
混雑を想定してか、バス乗り場の下にはラインが引いてあり、人が幾重にも折り返して並ぶようになっている。
並び始めて数分後、ふり返ってみると、
我々の後ろには、既に2回折り返して待つ人の行列ができているではないか。
秩父方面の山に足を運ぶことは少ないが、この混雑ぶりで、山域の人気がうかがえる。
バスに乗り込む。
我々は座ることができたが、発車時にはたくさんの人が通路に立った。
飯能駅からさわらびの湯バス停までは45分あまり。
けっこう長く乗車するので、できれば座って体力を温存したいところだ。




バスを下車すると、すぐ前に公衆トイレや飲み物の自販機がある。
今日登る棒ノ折山の山中にトイレや水場はないので、ここで必ず用を足したい。
山にあるトイレということで警戒していたが、ここのトイレはキレイな水洗トイレで、手も洗えるので安心して使えた。
ハンドソープも置いてあったので、特に下山後は有難かった。

靴ひもを結びなおして、さあ出発だ。
このコースの難点と言えば、山中にトイレがないことと、舗装路歩きの長いことだと思う。
前回ここを登ったのは確か8月の中ごろ。
あの日の最高気温は35度だったことを記憶している。
棒ノ折山は沢筋を登るのだから、さぞかし涼しく歩けるだろう、と浅はかな考えで計画したところ、出発してすぐにそれが間違いだったと後悔したものだ。
(一番日焼けに注意したいのもこの舗装路歩きだ。)
しかし今日は違う。
四月中旬という、一年中で一番過ごしやすい季節だ。
山頂ではもしかしてお花見も楽しめるかもしれない、そう思いながら意気揚々と歩き始めた。
長い舗装路も、女性四人が集まれば黙って歩くわけがない。
次から次と話しが飛んでいるうちに、あっという間にダム湖に到着した。


ダム湖の入り口には桜の花がまだ残っていた。
これは山頂も期待できる。


ダム湖を通り過ぎても舗装路歩きは続くのだが、深い緑色をしたダムの水面や新緑の木々を見ていると、テンションが上がってきた。
前方に橋が見えてきた、と思ったら、橋の向こうにようやく登山口が見えてきた。
さわらびの湯バス停から、この登山口まで歩くこと約30分。
舗装路には全く日差しを遮るものがないので、やはり真夏に歩くのは厳しかろう。確か前回来たときは日傘を使った。
「登山届」もここで出せるようになっている。



登山口を入るとすぐに「熊注意」の看板だ。
秩父の山は熊の目撃情報がとても多いので、今回も熊よけの鈴を持ってきている。
余談だが、熊よけの鈴を、筆者は2段構えで使い分けている。
登山者が少ないだろうと思われる山域へ入る場合は、良く音が通る真鍮製の「ベル」、
そして今日のように「熊もいそうだけど、登山者も多いだろう」と思われる山には、コロコロと可愛い音の出る「鈴」だ。
人が多い山であまりにも大きな音を出し続けるのが憚られてのことだが、果たしてそれが正しいのかどうか。

歩き始めると、急登と歩きやすい道が交互に現れる。
途中、狭い道の反対側が切れ落ちている場所もあったので、よく注意して通り過ぎた。
少し歩くと、暑くなってきた。
今日は夏用のウエアを選んできたというのに、体が熱くて重い。
今日はあまり体の調子が良くないようだ。

歩き始めのころの絶好調はどうしたんだろう、と考えていたら、沢の音が聞こえてきた。
うつむきがちだった頭を持ち上げると、白谷沢の流れが見えていた。
ここまで来たか。
涼し気な水の流れる音が、落ちかけていたテンションを上げてくれた。

ここでは、何度も沢を渡渉する。

この間購入したばかりの登山靴「AKU CONERO」に本領を発揮してもらう時がきた。
ゴツゴツした岩場、濡れて滑りやすい岩場の渡渉、グリップも効いてイイ感じだ。
まだ少し足の指に違和感があるが、思い切って買って良かったかもしれない。

ゴルジュ帯と呼ばれるところに差しかかる。
狭く切り立った岩の壁と、濃い緑の苔や木々が大迫力でせまり、圧倒される。
ここがこのコースの一番の目玉だ。
今回このコースは二度目だが、「圧倒されたくて」また来たのかもしれないと思うほど良い景色だ。
今からここを登る!というワクワク感がハンパない。
渡渉や滑る岩など、神経を使う場面も多いが、とても楽しい登りだ。


鎖場が出てくる。
足場が狭く、右側が切れ落ちている道を順番に登る。
ロープが垂れ下がっている場所もある。
こういう場所を、一つずつクリアするのが楽しいのだ。
最後の登りと階段は疲れた筋肉を直撃したが、ゴルジュ帯を登りきるといったん車道に出た。
ここからは、沢とお別れして、林道歩きになる。


ここからは少し急登になるので、ベンチで休憩した。
実は今日、筆者はこの段階でかなりバテていた。
もともと暑さが苦手だったが、このところ急に暑くなったことに体がついていけていないらしい。
「顔が真っ赤だよ」と山友が心配してくれる。
自分でも少々、「最後まで歩ききれるか」心配なほど、全身が火照って体が重かった。
しかし、ここでゆっくり休憩を取らせてもらったことで、けっこう回復したのでホッとした。

熊出没注意の次は、「マムシに注意」だ!

再び歩き始める。
まだ体の重さを感じたが、それもそのはず、下を見るとけっこうな急登だった。
ようやく急登を登りきり、歩きやすい道にでると、カタクリの花が可憐に咲いていた。
また少し元気をもらった。
それにしても、暑い。
普段はあまり汗をかかない筆者だが、今日は不調のせいなのかけっこう汗をかいている。
持参した水は1.5リットル。
喉の渇きもいつも以上だ。
水、足りるかな。不安になってきた。
聞けば友人が持参した水の量は1リットルだけだそうだ。
しかもまだほとんど飲んでいないのだとか。
筆者はとっくに最初の500mlの水を飲み干している。
この違いはなんなのだろうか。




暑さにフーフー言いながら歩くうちに、ついに岩茸石まで来た。
ここは尾根になっていて、ものすごくよく風が通って気持ちがいい。
暑さに負けそうだった体を、スーッとクールダウンしてくれた。
ここでまた少し元気をもらう。
ここまで来たら、権入(ゴンジリ)峠まであともう一息だ。


よし!がんばるか!
自分を鼓舞しつつ登り始めたが、しかし、ここからの登りがまたけっこうキツかった。
段差が大きく、土台の土が抜け落ちて不安定な階段や、木の根っこが密集して歩きづらい急登。
ヨレヨレになり、写真を撮るのも忘れて歩くうち、ようやく棒ノ折山の山頂にたどり着いた。

桜が咲いてる!!
間に合ったか。
今週は気温の高い日が多かったから、もう遅いかな、と思ったりしていたが、バッチリだったようだ。
まずは、大きな山桜の木と棒ノ折山の標識をバックに、みんなで記念撮影だ。
さっきまで必死の形相だった筆者も、急に笑顔になって写真に収まった。
とはいえ疲れていることは確かなので、ここでもう一度ゆっくりと休憩をした。
実は、今回同行してくれた山友だちは、筆者よりもかなり若い。
彼女らがここまで休憩が必要だったかは定かではないが、とりあえずのんびりと回復できたので良かった。
さて、山頂からの眺めに後ろ髪を引かれつつ、下山開始だ。
まずはさっき通ってきた権入峠、それから岩茸石まで引き返す。
ここから先は、さわらびの湯を目指して、ひたすら林道を下っていく。
よーし下山するぞ、と思っていたらまさかの登りもあったりして、そう簡単に下らせてはもらえない。
登っては下り、を数回くり返した。
木の根っこがそこいらじゅうに張りめぐっている所は、つまづかないように神経を使った。

木々のゆらぎ
カラカラという音が聞こえて上を見上げると、
長く高くまっすぐな杉の木の林が、風でいっせいに揺れて音を出していた。
それはとても幻想的で、他の登山者が立てる熊よけの透き通った鐘の音と相まって、見ているとクラクラした。


再び歩き出す。
途中、三回車道を横切った。
山から里に下りてきて、そしてまた山に帰っていくケモノみたいで、ちょっと面白い。

あとはもう、ひたすら足を動かし、足元に神経を集中させてどんどん下るだけだ。
気温が上がってきて、そろそろ下山終了かな、と思ったとたん、右足首をひねってしまった。
ゴールが見えたときが一番危ない、というのは本当だ。
登山では、ほんの少しの気のゆるみが命取りになる。
幸い、軽いねん挫程度で済んだようで、今後の教訓としよう。
急に視界が開けて、棒の折山登山は終了した。
どこかの私有地のような場所に登山口はある。
逆方向から登山道に入る人のために、登山届を出すポストもあった。
ゲゲゲの鬼太郎の妖怪ポストに似てる気がするのは筆者だけか。


ここからは、さわらびの湯バス停を目指して、また舗装路をゆっくりと上がる。
またもや日差しを遮るもののない舗装路だ。かなり暑い。
下山時は体力を消耗してるし、通常よりも水分不足になっているので、くどいようだが真夏は要注意だ。
下山終了。時計を見ると14:40だった。
この日のヤマレコの記録を見ると、合計タイムは5時間50分。
そのうち90分は休憩だったが、それでもほぼ標準タイムだった。

くじいた足首が少し痛むけれど、全員無事に下山できて良かった。
そして、楽しい一日を共にしてくれた山友さんたち、本当にありがとう。
今日も最高に楽しかった。
さて、つぎはどこの山にいく?
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スペック:シングルマザーで会社員、成人した子ども2人。
趣味:山歩き、ジョギング、そして食べること。
現状:婚活歴も10年を超え、いつの間にか婚活から終活へシフトチェンジ。
願望:脱社畜からの世界放浪旅。
最近気になること:いきなり老けてきた理由。
なにかと辛酸を舐めつつも、生来の能天気を活かし七転び八起きがモットー。
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