登山にトレッキングポールは必要ですか?
答えはズバリ、
登山のトレッキングポール(ストック)は、登山の必携品ではありません。
しかし個人的には、「持つべきである」と考えています。
下記にその理由を記しますが、登山を始めたけれど、トレッキングポールはまだ持っていないという方には、絶対おススメの山道具のひとつです。
でもひとくちにトレッキングポールと言っても、形や材質、用途などいろいろあって、自分に必要なのはどれなのか迷ってしまいますよね。
この記事では、山歩き初心者の方向けに、トレッキングポールの種類、購入する際の注意点や、用途の違いなどをご説明いたします。
トレッキングポールはどんな時に役立つ?
- トレッキングポールを使うデメリット
-
- 荷物が増え、その分重くなる
- 正しい使い方をしないと、かえって歩行時の姿勢が悪くなる
- トレッキングポールを使うメリット
-
- 筋肉の疲労を軽減できる
- 下りで足(特に膝)にかかる衝撃を緩和してくれる
- 体を安定させることができるので、転倒防止にもなる
- 登山中に万が一ねん挫やケガをした際、歩行を手助けする
登山中にいつもトレッキングポールを使用すると、それに頼り過ぎて筋力が付かないという考え方もありますが、それは登山する方の年代や体力によると思います。
中高年以降は若い時と違い、筋力も回復力も少しづつ衰えます。特に下山時は疲労が溜まり体のバランスが悪くなりがち。
そんな時こそ、トレッキングポールの出番なのです。
段差の大きい階段も、トレッキングポールに力を分散させてやんわりと下りられるし(膝にやさしい)、転倒やケガ防止にもなりますので、トレッキングポールは登山上級者向けというよりも、初心者や中高年以降の女性にこそ持っていただきたいアイテムです。
実際、筆者は以前登山中に転倒し、ふくらはぎを肉離れしてしまいました(全治5週間)。そこから5時間ほどかけて自力で下山しましたが、その時は本当にトレッキングポールの有り難みを痛感しました。トレッキングポールが無かったら、自力下山は難しかったと思います。
トレッキングポールの種類
トレッキングポールなんて、どれも似たようなものじゃないの?
そう見えますよね。
でも、実際に使ってみるとその違いはけっこう大きいものです。
形状
◆グリップ(持ち手)の形は大きく分けて2種類
- ①T型グリップ
-
- 主に片手1本で使用することが多い
- アップダウンの少ない平坦なハイキングに適する
- 下山時の膝や腰への衝撃を和らげることができる
- ②I型グリップ
-
- 主に2本使いで使用することが多い
- 歩行の推進力になり、疲労を軽減できる
- 下山時の膝や腰への衝撃を和らげることができる
- 体のバランスを支えられる
トレッキングポールは 1本でいいのか?2本か?問題
ご自身の登山スタイルに合わせても良いと思いますが、2本使い(ダブルストック)をおススメします。
その理由として、
トレッキングポールを使うメリットは、疲労の軽減と体のバランスを取ることなので、2本使ってはじめてそれが達成されるから。
登山初心者の方や、体力(筋力)に自信のない方には2本使いを推奨します。
1本使いが向いている人、場面
・岩や枝につかまるため片手を空けたい
・動画など撮影が多い方
種類
種類は、大きく分けて2種類あります
①伸縮式
②折りたたみ式
①伸縮式(テレスコーピング式)
伸縮式は、太さの違うシャフトが重なって収まっています。
使う時にそれを引き出して伸ばし、縮まらないようにロックをかけます。
スルスルと延ばして留めるだけなので、初心者でも簡単に使うことができます。
3段式と4段式があり、それによって収納サイズも変わってきます。
- 伸縮式のデメリット
-
- 折りたたみ式に比べると収納した時に長い
- 収納してもある程度の長さがあるので(58~68cmくらい)コンパクトなザックには取付けづらい
- 伸縮式のメリット
-
- 値段に幅がある(安価なモデルも多い)
- 初心者でも扱いやすい
- 分解できるので、掃除などメンテナンスがしやすい
そして、伸縮式には組み立て方が二通りあります。
・レバーロック
これから購入するならこちらがオススメ!
シャフトの継手部分がレバー式
パチンと留めるだけで固定されるので、長さ調節がしやすい
・スクリューロック
シャフトの継手部分がねじ込み式
砂などが入り込んだり錆が出たりしたときに、開閉しづらくなりやすい
②折りたたみ式
シャフト同士が中でワイヤーでつながっていて、ワイヤーを引き延ばしながら接続します
- 折りたたみ式のデメリット
-
- ワイヤーでつながっていて分解できないので、掃除などメンテナンスがしづらい
- 伸ばした時の長さ調節の幅が小さいものが多い
- 伸縮式に比べ値段が高いものが多い
- 折りたたみ式のメリット
-
- 持ち運びしやすい(コンパクトにたためるので、ザックの中にも入れらる)
- カーボン製を選べば、さらに軽くてコンパクトになる
軽ければ軽いほど良いわけでもない?
軽量化を追求したモデルは、トレランやトレッキングには適していますが、
耐久性という観点からみると、登山に使用するには少々不安なモデルもある気がします。
やはり、どんなシーンで使うのか?を考慮して選ぶことがポイントです。
素材
トレッキングポールのシャフトの素材は、主にアルミ製とカーボン製があります。
どちらが良いというよりは、軽さとか耐久性など、何を優先したいかで決定されると思います。
素材別の特徴
主な特徴 | アルミ製 | カーボン製 |
値段 | 安価なものを見つけやすい | 比較的値段が高め |
コスパ | ||
重さ | カーボン製に比べやや重い | アルミ製よりも軽い |
種類 | アルミ製の方が種類も多い | 値段高めのものが多い |
耐久性 | 製品による | 製品による |
強度 | 曲がったりへこむことはあるがポキッと折れることはあまりない | アルミより強度は高いが、性質として一点に力が集中するとポキッと折れる可能性あり |
それでも迷うならこれ
初めて購入する時は、実際に手に取って、
・調節のしやすさ
・重さ
・長さ
を比較しながら選ぶことをおススメします。
小柄な女性なら女性用モデル
長さが短く、その分軽量化できます。
比較的握力の弱めな方はやや太めグリップ
トレッキングポールを上からつかんで持つときに、持ち手が細いよりも太めを選んだ方がより弱い力で握れます(好みにもよります)
初めて購入される方は
個人的には、まずはあまり難しく考えず、
比較的安価で手に入りやすく長く使える「アルミ製で伸縮式(レバーロック)」の購入をおススメします。
なぜなら、
山に行く回数が増えると、自分の好みの山歩きの傾向がわかってきます。
日本アルプスなどの高山へ行くことが多い、
または、
比較的ゆるやかな登山道を長く歩くロングトレイルが多い方など、
必要になるストックの種類も変わってくるからです。
そうなった時に初めて、
足場の悪い登山道を歩くことが多いから、丈夫なアルミ製をこのまま使おうかな、とか
あるいは、
比較的平坦なロングトレイルを行く機会を増やしたいので、もっと軽量なカーボン製の折りたたみ式を持とう、
または自分は極限まで荷物を減らしたいので、カーボン製の折りたたみ式を1本だけ持つ、
などを考慮して、次にステップアップするのも、楽しみが広がっていいと思います。
〈プロフィール〉
こんにちは!サイト管理人のレナです。
スペック:シングルマザーで会社員、成人した子ども2人。
趣味:山歩き、ジョギング、そして食べること。
現状:婚活歴も10年を超え、いつの間にか婚活から終活へシフトチェンジ。
願望:脱社畜からの世界放浪旅。
最近気になること:いきなり老けてきた理由。
なにかと辛酸を舐めつつも、生来の能天気を活かし七転び八起きがモットー。
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